2024.02.06着付教室
着付技能検定に向けてのレッスン
さて、個々の受験記録を紹介させて頂きましたが
みんながどんな練習法をしていたのか。
まず今回の受験にあたり、受験者たちにコミットしてもらったのは
実技試験が終わったときに
「今の自分の限界まで練習した」
と言い切れるくらい練習すること。
とにかく
「ここまでやって不合格になるなら今の私の実力不足」と
潔く認められるか否か。
後悔だけはしてほしくなかった。
それぞれに仕事や家庭の状況により、練習に充てられる時間やタイミングも異なる。
何回練習すればよいとか
何回練習しなければいけない
ではない。
練習する時間の少ない人はその時間にいかに集中して効率よく練習するか
時間のある人は一から自分の技術としっかり向き合い修正する
これからも着付師として
自身がどういう風に練習時間を組み立てるべきか
その原点にしてほしかった。
実際に教室に来てもらってのレッスンは月に1度
週に1度レッスンに来てもそれでは意味もない
そのために私が考えた指導法は受験者全員のグループLINEで
各々が練習画像を投稿し、私が 指導する
ほかのメンバーの作品を見て私のアドバイスを照らし合わすことで
自分ができている部分、できていない部分を言語化し理解する。
それは一人で練習する何倍も理論を理解でき
審美眼を養うことにもなる。
受験者がいつでも確認できるように
グループLINEには補整から仕上げまでの動画や画像を投稿
皆ができていない、理解できていないと思う部分は
都度画像を追加したり準備についても投稿したり。
同じ目標を持つ同志との練習共有はお互いに刺激にもなり
励みにも頑張る源にもなったと思います。
月日を重ねるにつれお互いの信頼感も深まり
ほかの人の受験は自身の受験と同じ気持ちで同じ目線で捉え
時間を共有できたこともよかったのかなと思います。
技術に関する指導は、とても細かくうるさく何度も何度も言いました。
試験に合格するには70点あればいいのだけど
目指すは100点であるべき
技術者である限り70点で良いわけがない。
試験に合格するためだけの技術を習得したいなら指導者は私でない方がいい
そこには本当は理由がある。
2015年に受験した生徒さん。
そのころの私は技術を教えるという立場でありながら
どこかで
「これ以上細かいことをうるさく言って嫌われる(煙たがられる)のもいやだな。ほんの少しのことだし、当日は集中するからうまくいくかもしれないし」
そんな気持ちで私は言葉を飲み込んだ。
結果・・・
彼女は69点で不合格となった・・・
私のせいだ
点数を聞いて私は号泣して彼女に謝った
彼女は再受験はしなかった。
どうして彼女の合格より自分が嫌われたくない気持ちを優先したのか
一生忘れられない懺悔
そんな経験から、指導はとても細かくうるさい。
技術だけでなく、接客態度に関わる言動や言葉の選び方、考え方、写真の撮り方にまでうるさい(笑)
けど、それが嫌なら来てもらわなくていい。
今はそう思って指導している。
なぜ厳しいのか?なぜうるさいのか?
もしも今、貴女の指導者が感情的に怒ったり厳しくしているわけでなければ
きっと理由がある。
正直、言わない方が楽なんですよ。。。
良くなってほしいから
上手になってほしいから
お客様やお取引様から信頼される着付師になってほしいから
着付師になってよかったと思ってほしいから
着付という仕事を通じて自己実現してほしいから・・・
指導者を選ぶ権利は貴女にあるから
貴女の価値観で選んでほしいなと思います。