「たくさんのお客様の着付をされてる経験があるから
先生はきっと着付けには自信がありますよね？」

みたいな内容を聞かれることがあります。

うーん・・・
正直どうなんでしょう。
確かに私はこれまでに8000人以上のお客様に
着付のお支度をさせていただいてきました。
しかし
【次にお着せするお客様が絶対に苦しくならず着崩れない】
ということに対しての自信は、ないです。

経験値的に、苦しくなったり着崩れたりする可能性が低い
とは言えるでしょう。

1級着付け技能士になったら自信を持てますよ
と言っておきながら、自分は自信がないの？！
と思われるかもしれないけど
正確にいうと
1級着付け技能士になったら「今よりは」自信を持てますよ
っていう意味です。

絶対的な自信なんて、きっと一生持てないと思っていますし
自信持った時点で技術者としては終わりかな・・・
と私自身は思っています。

確固たる自信がないから
目の前に立っていらっしゃるお客様に全神経を集中し
自分の持つすべての技術・知識・経験則をフル回転させ
ひと手ひと手に込めお着付けしています。

そこには瞬時の判断力も必要になってきます。
時には後になって
「もしかしてああした方がよかったかな」
と思うことも、いまだにあります。
大ハズレではないんだけど、
より良い方法を常に模索することが
また次のお客様にベストな技術を提供できる。

そうね
「お客様にベストを尽くす自信」
なら胸を張って「ある」と言えるかな

皆さんは、どうですか？